しがらみうぇっぶ

日々気づいたことや考えたことの記録、読書録。一(いち)商社マンの日記

「小さいことにくよくよするな!」 リチャード・カールソン (サンマーク出版)

さて。本当は今日は雨の話を書こうと思ったわけではありません。はじめの頃、「読書の記録なんかも書いていこうと思います」と言っておいて、全く読書録を書いていないことに気づき、なんか書こうと思ってブログの編集機能を立ち上げたのです。そしたら雨の事を思い出して、雨の話を書いてしまいました。実生活でも話が飛ぶのが悪い癖です。

というわけで、一発目の読書録です。

「小さいことにくよくよするな!」

15年位前にベストセラーになった翻訳書です。

タイトルを見るに、パッと見浅い自己啓発書のようでもあり、こういう本を一発目に持ってくると「あ、この人はこの程度の本で『良かった~』と満足しちゃう、シアワセな人なのだな」と思われて二度とブログを読んでもらえないというリスクもあります。事実、最初読んだ時はそんなに感動せず、そして、「勉強になった!」と思う所が然程多くないのは事実です。

しかし、1箇所すごく気に入った記述があり、それが個人的にはジワジワ効いてきて、パワフルかつ本質的だと思うので、取り上げた次第です。

それは「一年たてば、すべて過去」というところです。

要は、日常で僕らが面している不安や苦悩と言ったものも、殆どは1年たったら「過去」の話として、良い思い出やそれこそ笑い話に出来るというものです。

当たり前と言えば当たり前な言葉ですが、この考え方は結構日常の窮地を救ってくれます。

お客さんとの会食が弾まず気まずい沈黙が流れる時、偉い人の前で思いっきり失言した時、上司にミスを報告する時。。。

焦ってテンパりそうな時にこの言葉を脳内にリフレインさせると、比較的心が落ち着き、結果、相対的にまともな判断が下せるようになります。そして、落ち着きを取り戻せば、大抵の窮地は「上手く」とは行かないにせよ「無難に」は乗り切れるのでは無いでしょうか。

と言いつつ、この言葉の価値はもう一つあります。長期的に見れば、むしろこちらの方が意義深いかもしれません。

それは、「1年経って、過去となっても重要な事」がわかる事です。

色々あると思います。分水嶺となる重要な商談、最初で最後のチャンス、大切な彼女へのプロポーズ等々。

そう言った、本当に重要な事には全力を注ぐべきです。

もちろん、ぶっつけ本番ではどうにもならないので、その場合は「準備」が必要になります (個人的には、社会的に成功するには、「実行力」が必要だと思うのですが、その要素は3つで、「準備」「本番」「Follow」だと思っています。この辺りは、別の本の読書録で是非書きたいと思っています)。何が重要で、何が重要でないかをクリアに識別出来るという点で、この言葉は大変役に立つものだと思います。その為には、常日頃から「これは1年経っても重要なことか?」と自分に問うことが必要になってくると思います。

皆さんにとって、「1年経って、過去となっても重要な事」とは何でしょうか?

それに皆さんの貴重な時間を注ぐべきだと思います(もちろん自分もです)。そして、過去となってしまえば重要でない事は、(上手くできればそれに越した事はありませんが)無難にこなしていけばよいのだと思います。

 

他に気に入った言葉として「自分以外はみんな文明人だ」という言葉があります。この内容はここでは書きません。

もし、僕の上記のレビュー・コメントで「この本面白そうだ」と思った方は、是非本書を買って読んで頂ければと思います。上記の抜粋部分は僕としては一番良かった部分ですが、人によって捉え方は異なると思います。他にももっと良い部分があるかもしれません。少なくとも、上記の僕のコメントを「面白い」と評価された方は、この本の説く他の部分も面白いと感じる可能性が高いのではないかと思います。

興味のある方は、是非この本を買って、作者の方に「売上」という形で貢献して頂ければと思います。

 

小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと (サンマーク文庫)

小さいことにくよくよするな!―しょせん、すべては小さなこと (サンマーク文庫)